ボランティアのひとりごと

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■ボランティアベストの効果

2年間ほど、公園や歩道の草刈り、清掃ボランティアをやっている人の話。
「ご苦労さま」と言ってくれる人はいませんでした。
それどころか、不振そうな顔で通り過ぎる人もました。
自治会のボランティア活動のベストを着用して作業をするようになってから
周辺の目が一変、「ご苦労さま」と声をかけてくれるようになりました。

■ボランティアの気配り

だらしなく伸びた遊歩道の雑草を刈ろうとしたところ、
「この場所はAさんが担当してるから、刈らない方がいい」
と、教えられ中止したことがある。
歩道の雑草の中に咲く花を刈り取って怒鳴られた。
「草刈りをされると蔦が無くなる」と嫌がる人もいる。
ボランテイアとはいえ、雑草を刈るにも気配りが必要である。

エンジンヘッジトリマーで作業すると一挙に出来てしまう低木の剪定を、
ボランティア活動家の中にはハサミで刈ることに拘る人もいる。
ただ早いばかりが能じゃない、ゆくりでも芸術的で環境に優しい作業をする・・・

実にさまざまな考えを持った人が集まって自治会やボランティア活動が
成り立っていることを実感する。
正に「やらさせて頂く」の精神がないと続かない活動である。

■気がかり

草刈り、剪定の作業が住民の迷惑になっていないか常に気がかりである。
エンジン音で迷惑していないか、
草は生え放題の方が好きと言う人はいないか、
「市から業者が来ないのはボランティアのせいじゃないか」と思う人はいないか・・・

感謝のことばはいらない。
せめて白い目で見られたり、迷惑がられたりしなければ良い。

■ボランティア活動家の気持ち

役員に選ばれたから義務としてやる訳でない。
何か見返りを期待してやる訳でもない。
草刈りが好きだから、清潔な街が心地よいからやるのである。
『この土地に住めることに感謝』の気持ちで活動をしている。
「活動の機会を与えてくれてありがとう」
と天に感謝をしながらやっている。

■地域住民の理解

感謝のことばなど期待はしないが、もしあればそれは大いに『やる気』に繋がることである。
ボランティア活動家は何も欲しいと思わない。
ただ、
「あんたは良いことをしている。ご苦労さん」
の一声が継続していく上で大きな原動力になるのである。

■きれいな街に人が集まり、活気が出る。

高齢化が進み、雑草の生い茂る街は衰退するばかりである。
人間や建物の老化は自然なことであるが、歩道の汚れや雑草の放置はいただけない。
古くても、清潔で雑草のない街に人が集まり、そこに活気が湧いてくる。

■ボランティア活動の輪が広がる条件

バカにされない、
白い目で見られない、
迷惑に思われない、
不信に思われない、
余計なことをと思われない、
うるさいと怒られない・・・
そのための工夫と努力がボランティアの活動の輪を広げるためには必要だ。